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トップ>カテゴリー>都予算関連 |08.11.23

2009年度都予算各局要求
五輪基金など無駄遣いは継続 都民施策の切り捨ても
福祉や教育 都民要求も盛り込む

  東京都が6日まとめた2009年度予算に対する各局要求額は、一般会計で08年度当初予算比0・8%増の6兆9100億円で、公債費などを除いた一般歳出は4・6%の伸びとなりました。各局が見積もった予算は、オリンピック招致の名による浪費型のため込みや大型開発重視、都民施策の切り捨てを続ける一方、「格差と貧困」に追い打ちをかける金融危機による経済悪化などによる矛盾と痛みが深刻化するなかで、都民と日本共産党が強く求めてきた暮らしを守る諸施策が一定程度盛り込まれています。

 

▼浪費的予算
 「税収減」といいつつ、オリンピック基金1000億円、社会資本基金800億円など浪費型のため込みはあくまで進める立場です。また、骨格幹線道路や港湾整備などインフラ整備を増額し、オリンピックムーブメント、スポーツ・文化イベントなど、五輪招致に関連する経費がふくれあがっています。

 

▼都民施策を廃止・縮小
 貴重な都民施策の切り捨ても数多く含まれています。
 不足する特別養護老人ホームの建設を促進してきた用地費補助を廃止。さらに都立豊島病院の公社化、都立老人医療センターと同老人総合研究所の独立行政法人化を、都民の反対を押し切り強行する方針です。また、外部人材の活用を名目に、特別支援学校の教員定数を大幅に削減する計画も盛り込まれています。
▼福祉・医療
 福祉・医療の分野では、入所待機者が増え続ける特別養護老人ホームの整備について、用地費補助は廃止したものの、今年度予算比(以下同様)で2倍近くの約93億円、介護老人保険施設の整備は、25%増の約53億円を見積もっています。また、税制改悪で課税となった高齢者は、シルバーパスを1000円に据え置く経過措置を継続します。
 受け入れ拒否による妊婦死亡問題で浮き彫りとなった医療体制の不備に対応するため、周産期医療体制の整備予算を2・2倍に増やし、緊急措置が必要な妊婦や新生児を受け入れる「総合周産期母子医療センター」を都立大塚病院に開設します。産科医確保の支援事業も始めます。救急医療体制の充実に向けた予算を倍加。救急医の処遇改善、地域の医療機関への支援事業も実施します。
▼子育て支援
 子育て支援では、希望しても保育所に入れない待機児の解消について、予算を3・3倍の約21億円にし、区市町村の取り組みの支援を強めます。共産党都議団や保育士の告発で認証保育所の不祥事が相次いで発覚し、都の責任が厳しく問われる事態を受け、都は認証保育所への運営指導・研修事業を新たに始めます。
 中学生までの医療費助成について、すでに無料化している23区を除く市町村で、来年10月から小中学生の入院費を無料、通院費を1回200円にする予算を盛り込んでいます。しかし、財政負担を都と折半する市町村からは、財政難から負担を増やさないよう要望が出されています。
▼中小企業・雇用
 石原都政のもとで中小企業対策の予算と施策は大幅に後退してきましたが、制度融資については、原材料の高騰や景気後退で経営が悪化している中小企業向けの融資枠を、現在の1500億円から2500億円に拡大。小規模企業が信用保証協会に支払う保証料については、半額を助成します。「新・元気を出せ!商店街事業」は、支援が受けられる対象を拡大します。
 また、低所得者対策として、所得が低い人がホームヘルパーの資格を取得する際、専門学校や通信講座の受講料10万円以内に加え、受講期間中の生活費10万円を支給。資格を取得した人を採用した介護施設に、1人あたり60万円の奨励金を支給します。
▼教育
 教育の分野では、全国で唯一未実施の少人数学級は、引き続き背を向ける一方、大地震が相次ぐなか、急がれる小中学校の校舎耐震化について44億円の新規予算を盛り込み、区市町村を支援します。また、栄養教諭の任用の拡大や外国人の子どもに対する教育を充実します。
▼都民運動がかぎ
 東京都は副知事の依命通達「平成21年度予算の見積もりについて」(7月31日)で、「都財政は、長らく続いた財政の危機的状況を脱し」と宣言する一方、「都財政をめぐる環境は、明らかに悪化の方向に転じている」として、新たな危機感も打ち出しています。また、都財務局は昨年度の見積もりにはなかった「財源不足見込み額」3100億円余を提示。税収減になれば、さらに不足額がふくらむとし、基金の活用とともに経費の精査を強調しています。
 石原知事の予算原案は来年1月中旬に示されます。都民施策の後退を許さず、局要求に盛り込まれた都民施策の実現はもとより、暮らしを守る施策の抜本的充実のために、都民世論の盛り上がりと運動がかぎになっています。