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トップ>トピックス>新銀行東京問題 |08.09.07

新銀行東京 第1四半期決算 37億円の赤字

 新銀行東京(新宿区、代表執行役=津島隆一・元都局長)が8月29日発表した第1四半期(4―6月)決算で、37億円の赤字を出したことが分かりました。今年第一四半期は、再建計画に基づき都から400億円の追加出資を受けたほか、支店を廃止し人員削減などリストラを実施しましたが、純損失は昨年同期の36億円より一億円増えたことになります。
 融資・保証残高は、2576億円で、このうち中小企業向けは1102億円、残高総額の42・8%で、3月末の52・6%より大幅に後退させました。融資・保証残高は、3月末より全体で171億円増やしていますが、国への短期の貸し付けが大半で、中小企業向けは、逆に164億円減らしており、経営継続の是非が改めて問われることになります。
 新銀行は、石原慎太郎知事が「中小企業を支援する」として、トップダウンで都が1000億円を出資して設立。自民、民主、公明、生活者ネットが予算に賛成しました。しかし、経営破たんのため石原知事は、今年3月議会に追加出資を提案。自民、公明両党が賛成し、4月に400億円を追加出資したばかりでした。日本共産党は、新銀行の設立、税金投入に一貫して反対しています。

9月議会で報告

  石原知事は29日の記者会見で、追加出資後の新銀行の状況について「うまくいっている。相手のことがあるから、まだ詳細に発表する段階ではないが、9月議会ではある形の報告をし、年内にもさらに進んだ展開を報告したい」とのべ、ほかの金融機関との“提携話”が進展しているかのようなことをほのめかしました。
 しかし、経営破たんが明らかで、中小企業支援に役立たない新銀行に巨額の税金を投入し続ける石原知事と、これに賛成する自民、公明両党の責任が厳しく問われることに変わりはありません。

新銀行が「守秘義務違反」と不正告発者を提訴 元行員「言論弾圧だ」

  新銀行東京は8月28日、テレビ番組や週刊誌で機密情報にかかわる発言などをし、守秘義務に違反したとして同行の元行員に対し、情報漏えいの禁止や機密情報が記録された記録媒体の返却、1320万円の賠償などを求め東京地裁に提訴しました。
 元行員は、新銀行の経営破たんをめぐり、都の関与と責任が厳しく問われるなか、都と新銀行との会議内容の録音などをもとに、都が新銀行に執ように融資拡大を迫っていたことなどを告発。本紙の取材にも応じ「なぜ(都が)1000億円の出資を失うことになったのか、きちんと明らかにすべきだし、そのために自分ができることはやっていきたい」(6月22日号)と語っていました。
 新銀行の提訴に対し元行員は、「言論、表現の自由に対する弾圧だ。取材に応じたのは、新銀行の経営破たんによる都民の損害について分かってもらうためだ。提訴は私に続く告発者が出ないようにするのが狙いだ」と反発しています。
 企業のさまざまな不正が社会問題となるなか、告発した労働者に不利益が及ばないよう、告発者を保護する公益通報者保護法が、2006年4月に施行されており、勇気ある行動というべきです。
 同行の経営破たんの大きな原因となったずさんな融資をめぐっても、さまざまな報道がされています。不正の実態を自ら明らかにし、ただすのではなく、逆に不正をただすために勇気をもって立ち上がった人を訴え、“口封じ”に乗り出すなど、許されることではありません。“自浄能力”も働かない同銀行に、都民の新たな批判が起こるのは必至です。

相次ぐ告発報道

 新銀行東京の経営破たんをめぐる報道が、相次いでいます。
 『週刊朝日』9月12日号は「公明党の『口利き案件』 公明都議に献金した企業主、融資直後の破産企業続出…」の大見出しで、公明党関係者による新銀行への融資の「口利き」の実態を報道しています。
 同党関係者の「口利き」案件が600件にのぼり、22人いる同党都議のうち21人がかかわっていたとして告発し、融資先の多くの企業が破たんしている実態を追っています。
 8月31日付「読売」は、「融資にブローカー暗躍 都議に口利き依頼も」の見出しで、新銀行の融資にブローカーが介在していた実態を報道。不正な手口も使って融資の審査が通るようにし、自民、公明両党の都議らに「口利き」を依頼したケースもあったことを報じています。
 トップダウンで新銀行を設立した石原知事をはじめ、都の関係者、新銀行新旧経営陣、自民、公明など「口利き」が報道された党は、都民に真実を明らかにする責任があります。