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トップ>カテゴリー>後期高齢者医療|10/03/25

後期高齢者医療 保険料引き下げは可能」 過剰な医療費見積もりに批判

 4月から予定される都内の後期高齢者医療の保険料値上げについて、都の広域連合がその根拠とした医療費の伸び(一人当たり3・1%)が過大だという批判が起きています。保険料値上げの一方で多くの滞納者が生まれており、08年度時点の都内の滞納率は、5・02%と全国平均の倍以上になっています。
 都内の保険料は、4月から平均4165円引き上げられ、約4割の世帯で値上がりします。都広域連合は保険料率の算定で、一人あたりの医療費の伸びを年3・1%と見込みました。医療にかかった費用を指す「保険給付費」は、一人当たりの医療費の伸びと、対象の高齢者の人数をどう推計するかで大きく変化します。保険給付費の伸びを大きく見込めば、連動して保険料も高く設定されることになります。

国も保険料制求める

 来年度以降の保険料見積もりについて、厚生労働省は、全国的な医療給付費の伸びを1・6%と推計。保険料の増加を抑制するためとして、昨年11月から3度にわたって「全国ベースの伸び率に比べ、過大に見込むことのないように」とする通知を、各都道府県の広域連合に出しています。
  また、都と隣接する神奈川県は、2010年度の給付費の伸びを対前年比1・84%と低く見積もっています。これらによって、同県の来年度の保険料は166円の引き下げになります。
  都の3・1%増という見込みは、これらに比べても大きなものです。都広域連合議会の森美彦議員(日本共産党目黒区議)は、「厚生労働省に聞いても、一人当たりの医療費伸び率が、都心部だけ高いとは考えられないとしている。都広域連合は、国と何度もやり取りして、3・1%という大きな伸びを認めさせたようだ」と話します。

「いますぐ廃止を」東京で集会

 医療費増の過大な見積もりは、08、09年度にも起きています。
 都広域連合は08年度の当初予算で、歳出のうち、保険給付費を8257億円としていました。しかし、二度にわたる補正予算で減額。決算では、7473億円と800億円近くも減っています。
 東京民医連(石川徹会長)は、広域連合の財政分析をパンフレット(A4版15ページ)にまとめています。そこでは、給付費が減っても、住民から集める保険料の額は変わらない一方で、都や国が負担する支出金は減ったと指摘しています()。同事務局の河内光久事務局次長は、「過剰な医療費見積もりをやめて、国や都がきちんと負担すれば保険料は下げられる」と話します。

都の滞納率 5%と突出

 保険料が値上げされる一方で、多くの滞納者が生まれています。厚生労働省が2月2日に発表した統計で、都内の滞納率は5・02%。全国平均の2・08%の2倍になっています。
埼玉県のように、医療費の伸びは来年度で4・2%と高く見込んでいるものの、剰余金などを利用して保険料を2621円引き下げる自治体もあります。
 4月3日には、東京地評や東京土建、年金者組合東京都本部などでつくる実行委員会の主催で、後期高齢者医療制度の廃止と医療充実を求める「4・3大集会IN東京」が開かれます。
実行委員会は、後期高齢者医療制度反対の集会にこれまで参加した6党21人の国会議員への申し入れや、各分野の全国団体への協力の要請などを進めています。葛飾区など、同集会成功を目指す連絡会を地域で結成する動きも始まっています。(「東京民報」3月14日号から)

 

減少した国や都の支出金

都広域連合の08年度当初予算(左)と決算(右)の比較で国や都の支出金が減っているのが分かります。

(歳入)          

                (億円)