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トップ>カテゴリー>都予算関連 |08.11.16
 

生活応援の施策が実現
都が補正予算案 50万人規模の失業対策も共産党と都民の運動 拒否の答弁くつがえす

    東京都は10月31日、金融危機と景気低迷を受けた「緊急対策・」を、2000億円規模の事業費で実施することを発表しました。50万人規模の雇用を行政として生み出す失業対策事業をはじめ、不十分ながらも都民の生活応援施策を盛り込んでいるのが特徴です。これまで共産党都議団や民主団体が実施を求めても拒否してきた事業も多く、都民の切実な声が都政を動かしたものです。
  都の緊急対策は、来年度にかけて15事業で実施します(表1)。今年度分については、補正予算案を12月に開会する都議会に提出する予定です。今年度の補正予算は9月に続き2回目。都が経済対策として年度内に2回の補正予算案を組むのはきわめて珍しく、95年以来13年ぶりとなります。
 前回9月の補正予算でも、都は金融危機や経済不安への対応として、「首都東京から国を先導する」(石原知事)などとして、学校耐震化や中小企業向け融資などの施策を盛り込んでいました。
しかし、予算の6割が経営破たん状態の新銀行東京のために使われたうえ、施策の多くは国の対策と連動したものにとどまっていることや、不況下で最も苦しんでいる低所得者向けの施策がほとんどないなど、「都民の暮らしの痛みにこたえるものになっていない。補正予算に盛り込まれた新銀行東京への支出の目隠しにすぎない」と批判を受けました。今回の緊急対策では、前回の補正予算と違い、生活応援のものが入っているのが特徴です。
 なかでも、失業者対策は、20万人規模の雇用を都が直接生み出し、さらに30万人規模を区市町村への支援で生み出すというものです。都の直接実施分では、道路や公園などの樹木剪定や除草など、専門技術がない人向けの雇用を生み出します。都はこうした失業対策事業について、共産党都議団が実施を求めても、「継続的な失業対策事業を創設する考えはない」(02年12月)などとけんもほろろに拒否する答弁をしてきました。
 今回の転換は、失業者数が増加しているうえに大企業による非正規雇用の雇い止めも始まるなど、雇用環境の深刻化が予想されるなかで、対策をとるとするなら行政が直接雇用対策に乗り出さざるを得なくなったものと言えます。共産党都議団関係者は、「かたくなに拒否してきた都の姿勢を動かしたのは、重要な成果」と話します。
 都の緊急対策では、再就職を目指す失業者に、失業中の生活資金として、年最大240万円を無利子で融資する事業も新設します。これまでは年3%の有利子貸付の事業しかありませんでした。  緊急対策事業にはこの他に、中小企業支援として融資枠の拡大や小規模事業者向けの信用保証料補助の新設、福祉施設の経営改善のための無利子融資などを盛り込んでいます。これらはそれぞれ、共産党都議団などが都に求めても、拒否したり実施は難しいとする考えを示していた事業です(表2)。各分野の民主団体も、予算要望などで繰り返し実施を求めてきましたが、実現していませんでした。
 その一方で、事業規模は2000億円、都の財源持ち出しが約500億円で、本格的な不況対策とはなっていません。共産党都議団では、都が財政調整基金などにため込む3兆円に近い財源も適性に活用することを含め、不況下で苦しむ都民や中小企業への支援を抜本的に拡充するよう求めています。